はじめに
皆さん最近このような悩みはありませんか
下腹部がぽっこりしてきた
年々身体がぽっちゃり体型になってきた
食べる量が変わらないのに太りやすくなってきた
ダイエットをしても以前のようにもどらなくなってきた
代謝が落ちてしまう要因としては筋力の低下があります。特に身体の深層部にあるインナーマッスルの機能が落ちてしまうことで姿勢が崩れ、代謝の効率がどんどん低下してしまいます。
また、インナーマッスルには内臓を適切な位置に留めておくという役割もあります。そのため、インナーマッスルの機能が低下することで内臓が下垂しやすくなり、結果として
以前よりトイレの回数が増えた
トイレに行った後でもすっきりしていない
といった症状も出やすくなります。
そこで今回はそのような悩みを抱えた方にとって少しでもその悩みを解消できるような骨盤底筋のトレーニング方法についてお伝えしたいと思います。
歳をとると内臓は下がりやすい
歳をとるとどうしても筋力は衰えていきます。内臓を適した位置に留めておくためには冒頭でもお伝えしたようにインナーマッスル(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群)の安定性がとても重要になります。
しかし、歳を重ねるごとに腰が曲がり姿勢が悪くなることでインナーマッスルも弱くなります。
すると内臓も徐々に下垂しさまざな症状がでやすくなります。
内臓が下垂することで生じる代表的な症状の一つに「尿漏れ」があります。
私がよく患者さんから聞くのは夜寝ている時に何回もトイレに行きたくなって全然ぐっすり寝むれないというのを相談されます。
この原因としては
内臓下垂によって膀胱が圧迫される
骨盤底筋が弱まり、尿を我慢したり、膀胱内に尿を溜める機能が衰えてしまう
などが考えられます。
するとこれらのことが影響して夜のトイレの回数が増え、不眠の原因となってしまいます。
骨盤底筋は膀胱に連結する
骨盤内にはたくさんの臓器が存在します。膀胱以外には直腸、そして女性は子宮や卵巣などが存在します。
そのため、骨盤底筋を動かすことでそれと連結する膀胱も連動して動くことになります。
つまり、骨盤底筋を鍛えることで下垂した膀胱を引き上げることができます。そうすることで圧迫されたことにより生じた尿漏れを軽減することが期待できます。
※しかし、臓器脱のような症状を呈している場合などは骨盤底筋トレーニングだけでは対処が難しいため、専門の医療機関に受診することをおすすめします。
骨盤底筋の動き方
骨盤底筋の動きはとても繊細です。この筋肉の動きはハンモックをイメージをするととてもわかりやすいです。
骨盤底筋は通常は骨盤の下にハンモックのように付着しており、骨盤内臓器を下から支えています。そして骨盤底筋が収縮すると下図のような動きをします。
骨盤底筋を鍛えてぽっちゃり体型も解消しよう
何度もいいますが、骨盤底筋が動くということはそれと連結する膀胱も動くということになります。
先日勉強会で実際にエコーをお腹に当て膀胱の動きを確認しながら骨盤底筋に力を入れてみる機会がありました。
すると・・・
骨盤底筋が上に持ち上がると同時に膀胱も上に持ち上がり、骨盤底筋が下に下がると膀胱も同様に下に下がる動きが確認できました。
つまり、エコーによって視覚的にも骨盤底筋を鍛えることで骨盤腔内に落ち込んだ内臓を上に持ち上げることができるということが証明できたということです。
そのため、下垂した内臓によって下腹部がぽっちゃりしてしまっている人は
骨盤底筋を刺激し膀胱のような骨盤内の臓器を持ち上げる運動は結果的にぽっちゃりお腹を改善することにつながるということになります。
合わせてぜひこちらの記事も読んでいただけると体幹の意識がさらにできるようになると思います。興味のある方はご覧ください。
下腹部痩せに効く姿勢とは
下腹部痩せに効く姿勢とはずばり『骨盤高位』という姿勢になります。
骨盤高位とは身体よりも骨盤が高い位置にある状態の姿勢をいいます。
この姿勢の状態で骨盤底筋トレーニングをして内臓を上に引き上げることによって、より効率的に内臓下垂に対して効果を引き出すことができます。
そしてそれは内臓下垂によって生じているぽっこりお腹にとても効果があります。
今回はその方法をご紹介していきたいと思います。
まず何もやらない状態のお腹を確認しよう
まず訓練も何も行わない状態でお腹がどうなっているのかを確認してみます。
仰向けの状態になり下っ腹の膨らみを確認してみてください
ぽっこりお腹の方はお腹の下にいくにつれてお腹がポヨンと膨らんでいるのがわかると思います。
骨盤底筋トレーニング
仰向けになり膝を立てます。この状態で鼻から息を吸って口から吐きながらゆっくり呼吸をしていきます。
次に吸気時に骨盤底筋を緩め、呼気時に骨盤底筋を頭側へ引き上げるようなイメージで動かしていきます。わかりにくい方はお尻の穴を頭の方に向かって引き上げるイメージです。上手くできていると下腹部がキュッと引き締まるのがわかると思います。
この運動を骨盤高位の状態で20回1セットを1日3回実施してみましょう。
そしてここが大事なポイントですが、あんまり強くお尻の穴に力を入れてしまうと骨盤底筋ではない別のお尻の筋肉に過剰に力が入ってしまいます。すると、骨盤底筋への刺激が弱まり、効果が半減してしまいます。
骨盤高位の3パターン
上半身より骨盤が高い位置にあることで重力によって下がった内臓を図中の➡の方向に誘導することができます。そして、この骨盤高位+骨盤底筋トレーニングをすることによって
・内臓下垂
・下腹部ぽっこりお腹
・尿漏れ
などに対してとても良い刺激となります。
<お尻の下にタオルを挿入した姿勢>
骨盤下にタオルを挿入した状態で仰向けになります。
この状態で両手をバンザイさせたまま、30秒から40秒ゆっくりと呼吸をします。呼吸の際は呼気の時に骨盤底筋を2割の力で引き上げるようなイメージで行いましょう。
ですが、腰が痛いという方は無理に伸びをすると腰痛が悪化するかもしれませんので違和感などがある方は実施を控えてください。
<ブリッジの姿勢>
両足と両手で地面を押しながら骨盤・腰部・背部(肩甲骨辺りまで)を持ち上げます。この状態で30秒から40秒ゆっくりと呼吸をします。呼吸の際は呼気の時に骨盤底筋を2割の力で引き上げるようなイメージで行いましょう。
<肘をついた四つ這い>
肘をつき額の下に手を置いた状態で臀部を高く持ち上げます。この状態で30秒から40秒ゆっくりと呼吸をします。呼吸の際は呼気の時に骨盤底筋を2割の力で引き上げるようなイメージで行いましょう。
この3つの姿勢をとりながら骨盤底筋トレーニングを行うことで下垂した内臓を適切な場所に誘導しながら骨盤底筋の作用でさらに内臓を上に持ち上げることができます。
もう一度お腹の形をみてみよう
エクササイズをやる前とやった後で下腹部の膨らみ具合を比べてみましょう。下腹部が少しすっきり感じた方は内臓下垂が起きているかもしれません。継続してこのエクササイズを行い内臓の位置を戻しましょう。
そして内臓が良い位置に戻った状態で体幹トレーニングなどを実施することで効果がさらに高まると思います。ぽっちゃりお腹がお悩みの方はぜひ継続して頑張ってもらえたらと思います。
体幹に効く記事はぜひ下記の記事をご覧ください。
最後に
皆さんいかがでしたか。ぽっこりお腹はただそこに脂肪が溜まっているだけとは限りません。自分の身体の状態をしっかりと知ることはとても大切なことです。それが今後の身体の不調を改善するきっかけになるかもせれません。
見た目と中身両方をしっかり整えながら、健康な身体を目指しましょう!
本日もご覧いただきありがとうございました。
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