女性に多い膝が内側に入る(ニーイン)現象はお尻が弱いサイン。内側に入らない膝を作る方法について。

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はじめに

歩いたり、しゃがみ込んだり、階段を上り下りする際に膝が内側に入ってしまう方がいます。これは男性よりも女性に比較的多く見られ、特に内股の癖がある女性に起こりやすい現象です。

質問する人
質問する人

私もすぐに膝が内側に入っちゃうのよね。でもそれが異常なことだとは考えたこともなかったな。

内臓小僧
内臓小僧

実は膝が内側に入る人は気付かないうちに膝に負担がかかり過ぎているんだよ。

膝が内側にはいる現象はぱっと見は女性らしい仕草にみえますが、実は身体に負担のかかりやすい仕草でもあります。

そして今現在は特に痛みはなくても将来的に膝に痛みを伴う可能性が高くなります。

そこで今回は膝が内側に入りやすい人の特徴と改善方法についてお伝えしたいと思います。

膝が内側に入りやすい人の関節の軸

膝を構成する骨は以下の3つの骨になります。

大腿骨

脛骨

膝蓋骨

では膝が内側に入るというのは3つの骨がどのようになるということなのでしょうか。

通常の膝は大腿骨に対して脛骨がやや外反した位置が正常位置となります。

ここで大腿骨と脛骨の軸をみるための指標にFTAというものがあります。

FTAとは前額面において大腿骨長軸脛骨長軸によって形成される角度のことをいいます

膝が内側に入る場合の関節の軸は正常値の生理的外反角度176°よりも少なくなります。

こちらの記事にはO脚についてまとめていますので、ぜひ興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

膝が内側に入るとはどういうこと?

膝が内側に入るというのは言い換えると膝の外反角度が大きくなるということです。そして外反角度が大きいほどX脚傾向の強い状態となります。

外反角度が大きくなると生じる問題

まず一つに膝自体の負担が増えます。この外反角度が大きくなると大腿骨と脛骨からなる膝の関節面に過度に負担がかかりやすくなります。

特に関節面の外側にストレスがかかりやすくなることで将来変形性膝関節症のリスクが高まります。

また外反角度が増えると、同時に膝には異常な捻じれが生じやすくなります

膝は大腿骨と脛骨という骨で関節面を構成しています。その関節面はただ単純に曲げ伸ばしだけに作用するわけではありません。

膝には回旋という捻じる動きがあります。この回旋という動きがあることで膝の動きはなめらか関節の動きを可能とします。

しかし、外反角度が増えるとこの回旋という動きに問題が生じやすくなります。

私がよく臨床場面で遭遇するのは大腿骨内旋位、脛骨過外旋位の状態の膝です。

この膝の状態を確かめるには大腿骨と脛骨の位置関係をみる必要があります。

脛骨には膝蓋骨のすぐ下に脛骨粗面という少し出っ張ったポイントがあります。

この脛骨粗面が膝蓋骨の両端から引いた垂線の中におさまっているのかを確認します。

もし脛骨粗面が膝蓋骨の両端から引いた垂線の中におさまっていない場合や線状に脛骨粗面がある場合、脛骨が過外旋(外側に過剰に捻じれている)している可能性があります。

この記事以外にも膝に関する記事を多数あげておりますので興味のある方はぜひご覧ください。

膝が内側に入る原因

膝が内側に入ってしまう原因はいくつかあります。今回はその原因を細かくお伝えしたいと思います。

体幹の安定性が低い

膝が内側に入るというと下半身に注目しがちですが、実は体幹の安定性はとても膝に影響を及ぼします。

それでは右足を一本前に出してみましょう。

そこから右の脇腹を潰すようにしてみます。すると前に出した右の膝が内側に入るのが分かると思います。

このように体幹が潰れることによって膝が内側に入りやすいことから、体幹が弱い人ほど膝が内側に入る原因となります。

お尻の安定性が弱い

お尻の筋肉の代表でもある大殿筋の作用についてお伝えします。

では一度立ってみましょう。そこからお尻を締めるように力を入れてみます。

すると膝が外側に向くのがわかると思います。つまり、大殿筋には膝(大腿骨)を外側に捻る作用があります。

そのため、お尻の筋肉は膝を内側にいかないよう制動するとても大切な筋肉の一つになります。

つまり、お尻が弱い人ほど膝を外側に引っ張る力が弱くなり、結果的に膝が内側に入りやすい状態となります。

足部が弱い(おすすめアイテムあり)

では一度直立に立ってみます。通常問題がなければ図のようにアーチが保たれた状態で立つことができます。

次に足の内側にあるアーチを潰すように足底の内側に体重をのせてみます。

すると、膝が内側に向くのが分かるかと思います。

このような内側のアーチがつぶれてしまっている人は偏平足外反母趾を伴いやすい傾向があります。そして、内側アーチが低下することで膝も内側に入りやすい状態となります。

ご自身の足をみてこのような状態の足になっていないか確認してみましょう。

つまり、足部の安定性が低いと膝に負担がかかる可能性があるということになります。

しかし、足部の安定性を高めるのはとても時間がかかり、大変な作業です。そのようなときに私がおすすめしているアイテムがインソールになります。またインソールの中でもこちらの

O脚・X脚インソール「リフリーラ」

はより日本人の足の形状に合ったものを作成しており、効果判定もしっかり行っているとてもおすすめアイテムとなっております。

偏平足

足の裏にタコがある

外反母趾

靴底がいつも偏って削れる

立っているとすぐに足が疲れる

もし上記のような特徴がある人は足部の安定性が弱いことで膝が内側に入りやすくなっている可能性が高いため、一度インソールを検討してみるのをおすすめします。

膝が内側に向くのを予防するエクササイズ

体幹が弱い方におすすめ

1.仰向けに寝た状態で両足を90度持ち上げます。
2.この状態で頭を持ち上げ、片方の足をお腹に引き寄せ、もう片方の足を伸ばします。

足を交互に入れ替えながら曲げ伸ばしをし、その際できるだけ体幹がぶれないように意識をします。

この運動を30回2セットを目標に行います。

お尻が弱い方におすすめ

1.仰向けに寝た状態で膝を開き、お尻を締めるように意識します。
2.お尻を締めた状態を維持しながらお尻を持ち上げ、お尻の筋肉に刺激を入れます。

この運動を20回2セットを目標に行います。

足部が弱い方におすすめ

足部が弱い方はアーチを構成するための足底筋が低下していることが考えられます。

1.立った状態で踵を持ち上げつま先立ちになります。このときしっかりと母趾球と小趾球に体重
  をかけ踵をまっすぐ持ち上げるように行うことで効率よく足底の筋肉に刺激を入れることがで
  きます。

この運動を30回2セットを目標に行います。

最後に

今回は膝が内側に入りやすい方の特徴についてお伝えしました。

膝の問題は膝自体が原因になることは意外に少なく、その周辺にある股関節や足関節の問題により生じやすい特徴があります。

最近膝の状態が良くないという方はその周りの関節の状態を一度確認してみると良いと思います。

今後も皆さんにとって有益な情報を発信していきたいと思いますので、楽しみにしていてください。

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