反り腰改善に効く!骨盤と股関節前面を伸ばす段階式ストレッチ5選【理学療法士監修】

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【最終更新日2025年10月15日】

はじめに

「立っていると腰が痛い」「お腹が前に出て姿勢が悪く見える」「太ももの前側ばかり張る」

―― もしそんな悩みがあるなら、それは**反り腰(骨盤前傾)**のサインかもしれません。

反り腰の多くは、**股関節前側(大腰筋・腸骨筋・大腿直筋など)**の硬さが関係しています。

これらの筋肉が硬くなると、骨盤が前に傾きやすくなり、腰椎が過剰に反ってしまうのです。

結果として腰痛や姿勢の崩れ、下腹ぽっこり、脚のむくみといった不調につながります。

最近無理な動きをするとすぐに身体が痛くなるんだよね。

内臓小僧
内臓小僧

それは関節の動きが硬くなってきているサインかもしれないね。

年齢を重ねるごとに筋肉や関節の動きは低下しやすくなります。これは普段から身体を動かしていないことで軟部組織が硬くなったり関節軟骨からでる滑液の量が減ってしまうことが影響しています。

すると結果的に身体を痛めてしまうというわけです。

本記事では、理学療法士の視点から、股関節前面を段階的に伸ばしていくストレッチ5選を紹介します。

「反り腰を整えたい」「腰を軽くしたい」「姿勢を根本から変えたい」という方は、ぜひ今日から実践してみてください。

股関節前側が硬くなる原因と反り腰への影響

股関節前側にある主な筋肉は「大腰筋」「腸骨筋(まとめて腸腰筋)」「大腿直筋」などです。

これらは脚を前に上げたり、姿勢を保つ働きを担っています。

しかし、次のような生活習慣が続くと硬くなりやすくなります。

長時間の座り姿勢(デスクワーク・車の運転など)

ハイヒールや厚底靴の常用

腹筋が弱く、反り腰で立つ癖がある

運動不足による筋バランスの乱れ

股関節前側が硬い状態では、骨盤が前に引っ張られ**「骨盤前傾姿勢」**になります。

その結果、腰の反りが強くなり、腰椎の圧迫や筋緊張が起こりやすくなります。

腰痛や太もも前面の張り、さらには下腹が出て見える原因にもなるのです。

股関節の前側が硬くなる人の特徴

股関節の前側が硬いと感じている人は以下の特徴が当てはまるか確認してみましょう。

反り腰

内股

股関節の開きが少ない

ふくらはぎが硬い

つま先重心になりやすい

股関節の前側が硬くなることで起こる弊害

骨盤前傾による腰痛

股関節前面にある筋肉が硬くなることで骨盤を前傾方向へ引っ張ります。

すると骨盤の動きと連動して腰椎の反りが強くなり腰痛の原因となります

 正しい骨盤の位置 

               

  骨盤前傾位

腰痛でお困りの方はぜひこちらの記事もご覧ください。

股関節の痛み

股関節の前面が硬くなることで股関節は内旋(内側への捻じれ)しやすくなります。

すると股関節のゆとりがなくなり詰まりやすくなることで股関節に負担がかかります。

股関節に痛みのある方はぜひこちらの記事もご覧ください。

膝の痛み

股関節前面が硬くなることで骨盤が前傾します。

すると立っているときに重心線(ー)膝(●)よりも前方を通ることで膝が過剰に伸びる(過伸展)方向への負担がかかります。

正常な立位時の重心線(ー)はほぼ膝関節上を通ります。

   良い立位

       

  良くない立位

膝が伸び過ぎることで痛みがある方はぜひこちらの記事もご覧ください。  

股関節前面の柔軟性チェック

股関節前側の詰まりの評価

まずは簡単に、あなたの股関節前側がどれくらい硬いかを確認してみましょう。

✅ 仰向けに寝て足を抱え込んだ時に鼠径部に詰まり感がないかを確認してみましょう。

硬さを感じた方は、これから紹介する段階別ストレッチを実践してみてください。

少しずつ筋肉を緩め、骨盤の位置を正していきましょう。

1 まず仰向けになります。

2 この状態で足を曲げてみます。このときに曲げた側の鼠蹊部のどこかに痛みや詰まりを感じる人は股関節の前側が硬くなっています鼠蹊部は赤く示した部分になります。

反り腰の方は体幹の筋肉が弱い傾向にあります。ご自宅でも簡単にできる体幹トレーニングについてはこちらの記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。

股関節前面にある筋肉の伸長性の評価

✅仰向けに寝て、片脚を胸の方に引き寄せます。 もう片方の脚が自然に床につかない場合、股関節前面が硬いサインです。

仰向けの状態から片方の足を曲げていきます。
そのときに伸ばしている側の太ももが床から離れた場合、伸ばしている側の股関節前面から太ももの前側が硬いという評価になります。 
伸ばしている側のふとももが浮いている
伸ばしている側のふとももが床についている

この2つの評価のどちらか、もしくは両方当てはまる方は股関節前面の柔軟性が低下している可能性があります。

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どうして股関節に詰まりを感じるのか

 本来は足を曲げると骨盤が後傾しそれと連動して腰が丸くなります。

しかし、股関節前面が硬くなると足を曲げたときに骨盤が後傾せず前傾位のまま股関節が曲がっていきます。

すると骨盤と股関節の間で筋肉がうまく滑走せず、それが詰まり感として現れます。

股関節の動きに合わせて骨盤が後傾している
股関節前面が硬いため骨盤の後傾が起きず、前側につまり感を感じる

股関節前面の5つの段階ストレッチ

股関節前面を伸ばす初級ストレッチ①

まず簡単にできる太ももの前の筋肉のストレッチ法からお伝えします。

■やり方
肘をついた状態で片膝を曲げて上体を後ろに反らしていきます。すると太もも前側の筋肉が伸びるのがわかると思います。

■時間
40秒から60秒

股関節前面を伸ばす初級ストレッチ②

もう1つはベットのような場所で簡単にできる方法です。

■やり方
片方の足を曲げベッドの上に残した状態で反対側の足をベッドから下ろします。

■時間
40秒から60秒

股関節前面を伸ばす中級ストレッチ①

■やり方
横向きの状態で足首を持ち膝を曲げます。この状態でゆっくりと足を後方へ引っ張ることでももの前側の筋肉を伸ばすことができます。

■時間
40秒から60秒

■回数
20回×3セット

■ストレッチのコツ
足を後ろに持っていく際、腰を反らせずにお尻の筋肉を意識して足を後ろに蹴るのがポイントです。そうすることで股関節の前側のストレッチと臀部のトレーニングを同時に行うことができます。

股関節前面を伸ばす中級ストレッチ②

■やり方
片脚を前につき、もう片方の足は後方へ伸ばします。そして両手は膝を持ちながら上体を起こしキープします。

■時間
30秒から40秒

■ストレッチのコツ
この姿勢を作る際、腰を反らすのではなく骨盤を床に下げるイメージで行いましょう。この姿勢をとることで後方に伸ばした太もも前面と前方についた側の殿部を同時にストレッチすることができます。
また、この状態をキープすることで下半身のトレーニングにもなります。

股関節前面を伸ばす上級ストレッチ①

■やり方
中級で紹介した姿勢から両手をバンザイします。すると太ももの前だけではなく体幹の前面も同時にストレッチすることができます。

■時間
30秒から40秒

■ストレッチのコツ
両手を持ち上げると腰を反り過ぎてしまう可能性があるため、しっかりとお腹に力を入れた状態で行いましょう。
またこの姿勢はバランスをとることがより難しくなるため、負荷を上げて下半身のトレーニングをしたい方にもおすすめです。

反り腰の方は体幹の筋肉が弱い傾向にあります。ご自宅でも簡単にできる体幹トレーニングについてはこちらの記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。

ストレッチを効果的にするコツ

呼吸を止めない  

深呼吸しながら行うことで、副交感神経が働き筋肉が緩みやすくなります。

痛気持ちいい範囲で止める  

無理に伸ばすと筋肉を痛める可能性があります。

1日1〜2回、3週間続ける  

筋肉の柔軟性は「継続」で変わります。

ストレッチ後は軽いウォーキングや体幹トレーニング  

柔らかくした筋肉を正しい姿勢で使うことで、反り腰の戻りを防げます。

よくある質問Q&A

Q:ストレッチ中に腰が痛くなります。どうすれば?

A:骨盤が前に倒れすぎている可能性があります。お腹を軽く引き込み、腰を反らさない意識を持ちましょう。

Q:どのくらいの期間で効果を感じますか?

A:早い方で1〜2週間ほど。特に「腰の張り」「太ももの前の硬さ」が軽減してきます。

Q:運動が苦手でも大丈夫?

A:大丈夫です。初級〜中級ストレッチだけでも効果を感じられます。無理せず段階的に進めましょう。

理学療法士からのアドバイス

反り腰は単に「姿勢の癖」ではなく、筋肉のバランスの乱れによって起こります。

特に大腰筋や大腿直筋が硬く、腹筋群(特に内腹斜筋・腹横筋)が弱い人に多いです。

ストレッチで前側の柔軟性を取り戻したら、体幹の安定トレーニングも並行して行いましょう。

「呼吸とともに腹圧を保つ」「骨盤を中間位にキープする」ことが、反り腰改善の最短ルートです。

最後に

皆さんいかがでしたか。自分の身体なのにこんなこともできないのかと新たに発見したこともあるかと思います。昔の身体の感覚を持ったままいきなり無理な動きをしようとすると大怪我につながります。

そして私の職場にはそのような方がたくさんみえます。普段から身体のケアを行なっている方は自分の身体の状態を把握しているだけではなく、実際の動きと自分の身体のイメージがしっかりと合っている方が多いです。

普段から自分の身体に目を向け何が苦手なのか、どこを改善することが必要なのか意識して生活をおくってみましょう。

今回の記事がそのお役に少しでも立てれば幸いです。

本日もご覧いただきありがとうございました。

理学療法士として回復期病院6年、整形外科クリニック8年勤務し、日々多くの方のリハビリや身体の不調に向き合ってきました。

その中で「予防・セルフケア」の大切さを実感し、STOTT  PILATES認定Fullインストラクターの資格を取得し理学療法士をしながらピラティスインストラクターとしても9年活動しております。

今では内臓ストレッチマスタートレーナー、BODY  CONTROL  PILATES認定産前・産後インストラクター、pifilAtes認定インストラクターとしても活動し身体の内側から整えるケアもお伝えしております。

このブログは医療とピラティス両方の視点から『身体が変わるヒント』をお届けしています。

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