はじめに
冬の寒さが落ち着き寝やすい季節になりましたね。ですが、もう少ししたら梅雨がはじまり、それが終われば夏がはじまります。蒸し暑さから睡眠不足になる方も多いと思います。
実は睡眠不足が続くとそのダメージは負債のように積み重なり膨れ上がります。すると日に日に疲労が増す悪循環に陥ります。
今回は睡眠の質によって身体にどのような影響があるのか、そして良い睡眠を手に入れる方法についてお伝えしていきたいと思います。
睡眠の効果
睡眠が不足すると、仕事に集中できない、体調が優れないといった問題が起きやすくなります。睡眠にはこうした身体の疲労を回復させる働きがあります。
睡眠不足が続くと一晩眠っただけでは取り返すことのできない問題を心身に引き起こすことにもつながります。
睡眠不足になると以下のような問題が起きやすくなるといわれております。
・記憶力、判断力、問題解決力が低下する
・精神的不安定になる
・生活習慣病にかかりやすくなる
・免疫力が低下する
・内臓の働きが悪くなる
・肌が荒れる
・老化が促進される
睡眠の質を上げるための方法はこちらの記事にもまとめてあります。興味もある方はぜひこちらの記事もご覧ください。
睡眠は身体になぜ必要か
脳のメンテナンス
睡眠には一日の脳の疲れを回復させ、脳内の処理を助ける作用があります。そのため、質の悪い睡眠になると認知機能にも影響を与える可能性があるともいわれています。
身体の発育促進と抗老化
睡眠は成長ホルモンの分泌を高めたんぱく質の合成、軟骨発育の促進を促します。また質の良い睡眠によって老化の原因となる活性酸素に対する抗酸化機能が高まる可能性があるといわれています。
病気の治癒と予防
活性酸素による酸化ストレスが身体に生じるとがんや生活習慣病の原因になるといわれております。質の良い睡眠、適度な運動習慣、バランスのとれた食事は酸化ストレスを防止するのに重要といわれております。
老廃物の排除
身体にある老廃物はリンパ組織によってを血中へと排出されますが、脳にはリンパ組織は存在しません。その代わりに脳には脳脊髄液が存在しこれが脳の老廃物を処理しています。しかしこの老廃物を処理するのは主に睡眠中といわれており、この作用は質の良い睡眠で効率が上がります。
パワーナップとは
私の職場はお昼休憩が比較的長くあります。この間に少し仮眠をとると午後からの仕事が効率良くできることが多い日ことに気が付きました。そこで仮眠の効果について調べたところ、このような短時間の睡眠のことをパワーナップということが分かりました。
このパワーナップとは、米国コーネル大学のジェイムズ・マース教授が提唱する昼間の短時間仮眠、いわゆる“昼寝”のことをいいます。
そのため、少しでも時間があれば少し仮眠をとり身体を休めることがとても重要だといえます。
胃と睡眠不足の関係
よく眠気を通り越して夜中中ずっと起きているとお腹が空く経験があると思います。
このホルモンがでることによって脳の食欲中枢を刺激し結果的に食べ過ぎの原因となります。また食べてすぐに横になったり脂っこいもの、辛いものをよく食べる方は胃液の逆流が起こりやすく胃液が食道を傷つけ胸やけなどにより不眠の原因となります。
睡眠の質を高めるには
睡眠の質を高めるには以下のような方法があります。自分に合っている方法があればぜひ試してみてください。
- 睡眠3時間前には夕食を済ませる
- 温かい飲み物などを飲み身体を温める
- 寝る前にブルーライトをみるのを控える
- カフェインとアルコールは控える
- 日中に適度に身体を動かす
寝返りは睡眠の質を高めるのに重要
しかし、最近は不良姿勢の方が増え寝返りをしっかりうてない方が増えてきています。
寝返りがうてないと血液やリンパの流れが停滞し寝ている間に代謝が低下してしまいます。すると起床後もその状態が続きすっきりと起きることができなくなります。
そのため、普段から寝返りをしっかりうつための首と胸椎の動きを良くしておくことが大切になります。
首が硬い方は肩凝りや頭痛の原因になりやすいです。そのようなことでお困りの方はぜひこちらの記事もご覧ください。
うまく寝返りをするための要素とは
うまく寝返りをするための重要な要素は頭頚部の屈曲と肩甲骨の前方突出の動きになります。
この2つの要素がしっかりと機能すると身体の捻じりがうまく生じ、寝返りをうまく行うことができます。
頭頚部の屈曲
頭頚部の屈曲は簡単に言うとうなづき運動のことを指します。このうなづき運動がしっかりできることによって頸部の筋肉と体幹の筋肉の連結が高まり効率の良い寝返り動作が可能になります。
最近では猫背といった不良姿勢の方が増えてきており、普段から首の後ろが詰まっている人が増えました。すると、頸部の後ろの組織の伸張性が低下しうなづき運動がしずらい状態になります。
肩甲骨の前方突出
肩甲骨の前方突出がしっかりとあることによって脇腹にある前鋸筋が機能し体幹筋への連結がより高まりやすい状態になります。
しかし、不良姿勢によって肩甲骨の柔軟性が低下するとこの前方突出の動きが阻害され効率の良い寝返り動作ができなくなります。
肩甲骨の動きに関してはこちらの記事に詳しくまとめてありますので、興味のある方はぜひこちらの記事もご覧ください。
寝返りをうまくするためのセルフストレッチの方法
ヘッドノッズ
このエクササイズは頭頚部の屈曲を引き出すエクササイズになります。
まず仰向けになります。
息を吐きながら首の後ろのしわをすべて伸ばすように軽く顎を引くように動かします。
このエクササイズをすることで寝返りにもっとも重要な初期動作でもある頭頚部の動きが改善します。この動きがしっかりとでることで体幹筋がより安定し、効率の良い寝返り動作が可能になります。
ツイスター運動
このエクササイズは肩甲骨の前方突出を引き出すエクササイズになります。
両側を肘を把持した状態で仰向けになります。
この状態で両腕を左右にゆっくりと倒しながら上部体幹を捻じります。この時肘が内側になる側の肩甲骨が前方突出します。
このエクササイズをすることで寝返りの際の肩甲骨の動きが改善し、体幹の安定性がより高まりやすくなります。
マーメイド
このエクササイズは背骨の柔軟性を引き出すエクササイズになります。
座位の状態で片手を地面に付き、もう片方の手を天井に伸ばします。そのまま天井に伸ばした手を反対側に倒しながら身体を側屈していきます。
このまま身体を斜め前方に倒していくことで寝返りに必要な肩甲骨の前方回旋と体幹の回旋を同時に引き出すことができます。
ブレストストロークプレップス
このエクササイズは胸椎の柔軟性を引き出すエクササイズになります。
まずうつ伏せになり手を頭の横に置きます。手で軽く床を押しながら頭⇒胸の順で身体を起こしていきます。このとき首だけ反り顎が上がりやすいため、顎を軽く引き首の後ろが詰まらないように注意して実施します。
胸椎がしっかりと伸びることで頭頸部の位置が改善し寝返りをする際の首の動きが改善しやすくなります。
最後に
夜寝る前にお腹がすく、寝ていてもすぐに目が覚めてしまう、朝すっきり目覚めれないなどの悩みがある方は今日の内容をみて少しご自身に当てはまることがないか確認することをおすすめします。
睡眠は人生の約3分の1を占めるとても大切な時間になります。この時間をできるだけ質の良いものにすることが今後の身体の不調を整え、よりよい生活を送ることにつながります。睡眠は内臓ともとても関係性が深く知れば知るほど睡眠は奥が深いなと感じました。私自身も自分の睡眠を見つめなおして良い睡眠ができるように頑張っていきたいと思います。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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