はじめに
皆さん、最近お酒は飲んでますか?私はあまりお酒が強い方ではないので飲むとすぐに体調がおかしくなります。
一般的にお酒が強い人は肝臓が強いというイメージがあるの人は多いと思います。しかし、なぜ肝臓が強いとお酒に強くなるのかまで理解している人は少ないと思います。
そこでよくお酒を飲む前に二日酔いにならないようにウコンを飲むことがあるかと思います。私自身もよくこのウコンに助けてもらいました。
そこで今回は二日酔いとはなんなのか、そして二日酔いを少しでも軽減するための肝臓ケアの方法についてお話ししたいと思います。
肝臓の仕事
まず肝臓の役割についてです。肝臓には大きく分けて3つの仕事があります。
・食物中の栄養素の代謝
・有害物質の解毒
・胆汁の生成
肝臓に流れる血管
肝臓には門脈と固有肝動脈という2つの血管から血液が運ばれてきます。門脈からは食物中の栄養素が、肝動脈からは酸素が届けられます。2つの血管を通って流れてきた血液は肝臓内にある毛細血管にたどり着き、それぞれの肝細胞に栄養を届けます。
分かりやすく言うと
門脈は体内で作り出した栄養素を肝臓に運ぶための血管
固有肝動脈は肝臓自体に酸素を送り、肝臓の細胞に栄養を送るための血管
になります。
肝臓は横隔膜と連結が強い臓器でもあります。そのため、肝臓の動きが悪くなることで横隔膜の滑走性が低下することにつながります。横隔膜の滑走性が低下することで生じる症状の一つに『しゃっくり』があります。
こちらの記事に肝臓としゃっくりの関係性について詳しく書いてありますのでぜひご覧ください。
代謝について
食物に含まれている糖質や脂質、たんぱく質などの栄養素は体のエネルギーとなったり、細胞の構成成分となったりと体内でさまざまなはたらきをしています。
しかし、これらの栄養素はそのままの形では体の中でその役割を果たすことはできません。
そこで食物中の栄養素はいったん腸などの消化管で消化、吸収された後に門脈を通って肝臓に届けられ、体の中で使われやすい形に作り変えられています。
この過程を「代謝」といいます。
二日酔いになる原因
アルコールは門脈を通って肝臓に入ってきます。これを肝臓中の酵素の力によって分解され、最終的に水や二酸化炭素といった無害な物質に分解されます。
アルコールが分解されてできる物質に「アセトアルデヒド」というものがあります。実はこのアセトアルデヒドはアルコール以上に毒性の高い物質になります。
通常ではアルコールを飲むと肝臓でアセトアルデヒドと酢酸へと分解され最後は水と炭酸ガスになって体外へと排出されます。
その際、このときにでるアセトアルデヒドが肝細胞を傷つける原因となります。
そして長期的に飲酒を続け肝細胞の損傷が重症化するとアルコール性肝障害を引き起こします。
お酒を飲み過ぎることでよくみられる見た目の変化の一つにぽっこりお腹があります。ぽっこりお腹でお困りの方はぜひこちらの記事もご覧ください。
自身で行う肝臓ケアの方法
肝臓やその周囲にある膜の滑走性を上げることで肝臓の代謝を上げることができます。ウコンを飲むよりまずは肝臓の動きを良くしようということですね。
今回ご紹介するものは普段から継続してストレッチを行うことで肝臓周囲の組織の滑走性を高めることができるというものです。
二日酔いになってからストレッチを行ってもあまり効果はありませんので、普段から肝臓の機能を高めるように意識をしてみましょう。
肝臓のある場所は右の上腹部になります。詳しく言うと右の第7肋骨から第11肋骨のエリアに肝臓があります。
まず1つ目の方法になります。こちらの方法は肝臓の前額面での滑走性を引き出す方法になります。
右の上腹部にしっかりと動きを引き出すために右手を右側腹部に、左手を右腸骨稜(腸骨上部)に触れます。
次に右手を左手に近づけるように身体を右へと倒していきます。すると右の上腹部にある肝臓のエリアが緩みやすい状態になりますのでこの状態で30秒程深呼吸をします。
右上腹部に緩みを引き出した後、反対に右手を左手から遠ざけるように身体を左側へと倒していきます。すると右の上腹部にあるエリアの組織をストレッチすることができます。この状態で再びゆっくりと30秒程深呼吸をします。
2つ目の方法になります。こちらの方法は肝臓の水平面状での滑走性を引き出す方法になります。
1つ目の方法と同様に右手を右側腹部に、左手を右腸骨稜(腸骨上部)に触れます。
次に左手は動かさないようにしながら右手を右側に向かって捻ります。この状態で30秒程キープしてゆっくり深呼吸をします。
そのまま左手は動かさないようにしながら右手を左側に向かって捻ります。この状態で30秒程キープしてゆっくり深呼吸をします。
続いて3つ目の方法になります。こちらの方法は直接肝臓にコンタクトし滑走性を引き出す方法になります。
まず右肋骨の下から肋骨内に指を挿入するように触れていきます。
そのまま身体を右斜め前方に向かって倒していきます。すると肋骨内に挿入した指がさらに奥の肋骨内に入りやすくなります。この状態で30秒程キープしてゆっくり深呼吸をします。
肝臓ストレッチの適応
・肝臓周囲の癒着
・胆汁うっ滞
肝臓ストレッチの禁忌
・黄疸
・急性炎症
・非代謝性心不全
・肝臓または胆嚢の腫瘍
・肝腫
ウコンの飲み過ぎは注意
ちなみに余談ですがウコンには注意しなければならないことがあります。
皆さんはお酒の前にウコンを飲むことで肝機能を高めるのに良いと思っている方がほとんどだと思います。確かに飲酒30分前にウコンに含まれるクルクミンという成分を飲んだ人は、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの血中濃度の上昇が抑えられたという報告もあります。
しかし、ウコンを長期間継続的に飲み続けて肝臓を壊すケースもあるそうです。ちなみにこのケースは肝臓に何か問題がある方に多く見られるようで、例えば脂肪肝などがこれに当たります。
たまにウコンを飲むくらいなら問題はないかと思いますが、飲酒の頻度が高くその都度よくウコンを飲むという方は注意が必要です。
最後に
私自身はお酒が強くないのであまり飲む機会はありませんが、付き合いで飲む時はすぐに顔が赤くなってしまいます。なので飲み過ぎることは比較的ありません。
ですが顔に出ない方はまだ飲めると飲酒量が増える傾向にあると思いますので注意が必要です。やはり仕事上付き合いで飲むことは男性は特にあると思うので、そういう方は普段から肝臓のストレッチを行い、身体の調子を整えておくことをおすすめします。
本日もご覧いただきありがとうございました。
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