出っ尻タイプの方必見。反り腰の方に効果のある仙骨ストレッチの方法について。

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はじめに

皆さんは自分の姿勢を気にしてみたことはありますか?最近は健康に気を付ける人が増えてきており、その中でも特に姿勢に気を付ける人が増加しているように感じます。

姿勢が悪い人の中にお尻を突き出したような姿勢の人がいます。このような人は一般的に出っ尻タイプといわれ、腰痛や股関節痛の原因になりやすい姿勢でもあります。そしてこのような姿勢の人は反り腰になっている場合が多く特に女性に多くみられます。

すると背骨の付け根にある仙骨の位置も崩れてしまい腰に大きな負担がかかりやすい状態となります。

そこで、今回は出っ尻タイプに多い反り腰の人の仙骨の状態を詳しく説明しながら腰のケアについてのアプローチ方法をご紹介したいと思います。

仙骨の動き

仙骨とは背骨の付けにある三角状の骨のことを指します。

そしてこの仙骨は骨盤の一部である腸骨と連結し仙腸関節を形成しています。 

体幹と下肢の運動時に仙腸関節は動きます。主に仙骨には起き上がり運動(後傾)うなずき運動(前傾)の二種類があります。

仙骨の起き上がり運動は仙骨岬角が後方に動く運動です。例として仰向けで寝ている時や体幹前屈終了時にみられる運動になります。片側のみに生じる起き上がり運動は下肢の伸展時みられます。

参照:ペルビック・アプローチ図5-9

仙骨のうなずき運動は仙骨岬角が骨盤内前方に動く運動になります。この動きは背臥位で寝ている姿勢から起き上がるときに両側性に生じ、体幹前屈の初期段階でも生じます。片側のみに生じるうなずき運動は下肢を屈曲したときにみられます。

参照:ペルビック・アプローチ図5-8

出っ尻タイプの人は仙骨が過剰にうなずき方向へシフトしてしまっている人が多いです。

仙骨の動きを評価する内容を以前ブログで書かせていただきましたので興味のある方はぜひこちらもご覧ください。

仙骨をうなずき方向に引っ張る組織

長背側仙腸靭帯は多裂筋とともに仙骨をうなずき方向へ引っ張ります。そのため起き上がり運動を制御しており、小さな神経と自由神経終末の分布が豊富といわれております。

自由神経終末とは簡単に言うと刺激を感じるための神経線維の末端の部分をいいます。そのため、この自由神経終末が豊富にあるということは痛みなどを感じやすいという特徴があるということです。

参照:骨格筋の形と触察法改訂版第版図Ⅱー67

              

参照:ペルビック・アプローチ図4-15

臨床でのワンポイントアドバイス

 ここからは臨床で患者さんに治療する時の方法についてご紹介します。

出っ尻タイプの方は仙骨もうなずき運動の方向に引っ張られている場合が多いです。そのような方はまず仙骨の上方を緩めます。

仙骨の上方に触れるには上後腸骨棘を目印にしてその内側に指を置くようにします。上後腸骨棘は骨盤の後ろ側にある出っ張った骨の部分を言います。

そうすると多裂筋や長背側仙腸靭帯に触れることができますので、そこをマッサージして緩めていきます。

次に仙骨上方をマッサージしながら仙骨を起き上がり運動の方向にゆっくり誘導していきます。私が普段仙骨の起き上がり運動を引き出したいときは仙骨のやや尾側側をゆっくり圧迫するようにして誘導します。

そしてその状態でゆっくり深呼吸をしてもらいます。息を吸ったときは仙骨を起き上がり方向に誘導し、息を吐いた時はうなずき運動の方向にいかないよう止めておくようなイメージです。そうすると徐々に呼吸に伴った仙骨の動きが見られるようになってきます。

仙骨の動きに関連の強い腰痛についての記事はこちらにまとめてありますので、興味のある人はぜひこちらの記事もご覧ください。

アプローチ後の仙骨の評価

 私はいつもうつ伏せの状態で呼吸をしてもらい、呼吸に伴った仙骨の動きがあるのかを確認しています。

まずうつ伏せになり上後腸骨棘の内側にある仙骨の上端に触れていきます。

次に息を鼻からゆっくりと吸います。すると仙骨が指をを上に持ち上げるように起き上がりの運動が生じます。

次に息を口からゆっくりと吐いていきます。すると仙骨にうなづき運動が生じ指が骨盤内に押し込まれるように仙骨が動きます。

この呼吸に伴った仙骨の動きがあることで腰部の動きが良くなり、腰痛リスクを減らすことができます。しかし、この方法は理学療法士のような普段から身体の施術をしている人でなければなかなかわかりにくいと思いますので、仙骨の動きを意識しながら毎日確認してみましょう。

最後に

 今回紹介したのは仙骨の起き上がり運動を誘導するための手技になります。出っ尻タイプの方は腰の緊張が亢進しやすく、仙骨が過度にうなずき運動した状態で硬くなっている場合があります。そのようなときに今回の手技を使って頂き、仙骨後傾の動きを誘導して頂けたらと思います。

仙骨の動きを引き出すことができればその中にある骨盤内臓器へのアプローチも出来ているはずです。今後もアプローチ方法や内臓に関する知識などを少しずつまとめていきたいと思います。

 本日もご覧いただきありがとうございました。

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