はじめに
皆さんは何気ないときにふらつきを感じることはありませんか。特に痛い所もなく身体に問題なければそのふらつきも特に気にすることはないと思います。
しかし、その何気ないふらつきはもしかして下半身の力が衰えているサインかもしれません。
下半身の力といっても抽象的過ぎてイメージがわきずらいかもしれませんが、まず下半身の状態をみる上で確認してほしいのが片脚立位の安定性になります。
片脚立位はただ単に片足で立てるかどうかだけをみるのではなく、安定性やバランスといった様々な要素を考慮してみていく必要があります。
そこで今回は下半身の力をみる一つの方法として片足立位の安定性と鍛え方についてお伝えしたいと思います。
片足立ちの評価方法
片脚立位をみる要素として私が意識するのが
・保持時間
・安定性
の2つの要素になります。
片足立位保持時間の目安
まず片足立位の状態でどの程度保持できれば良いのかという目安になります。
片足立位保持が開眼した状態で15秒未満の人は運動器不安定症の可能性があります。
片足立位保持が閉眼した状態で5秒未満の人は転倒リスクが高い。
片脚立位保持が開眼した状態で20秒未満の人は転倒リスクが高い。
片足立位の安定性
片足立位の安定性をみるときに重要なのが足底がしっかりと地面をしっかりと踏み込んだ状態で関節が安定している状態をいいます。片足立位が安定するということは身体に動揺がなくまた立脚側の足部から引いた垂線上を頭部の中心が通った状態で保持できているのかがポイントになります。
片足立位はただ単に片足で立つことができればよいということではありません。
片足立ちになった際にしっかりと片足がしっかりと地面を踏みながら安定してその状態を保持できることが重要になります。
片足立位が不安定な人によくみられるのが
足首がグラグラする
膝が左右に動揺する
骨盤が捻じれる
身体が横や前後に倒れる
などがあります。片足立ちになった際にこのような状態になるような場合は片足立ち保持能力が低下している可能性があります。
片足立ちがふらつく原因
今回は数ある片足立ちが不安定になる要因の一つをご紹介したいと思います。
その一つとして【回内足】があります。
回内足とは足部の踵骨という骨が内側に倒れてしまっている状態をいいます。
踵骨が内側に倒れると足部内側(内くるぶし側)の組織が伸長され、反対に足部外側(外くるぶし側)の組織が短縮します。すると足部の可動域が低下するだけではなく、足部のアーチが低下し力が発揮しずらい状態となります。
回内足なのかを判断する方法として立位の状態で後ろから足部を見たときに小趾が外側から見える場合は回内足の可能性があります。
他にも片足立ちに不安を抱えている人のための記事を書いていますので、興味のある人はぜひこちらの記事もご覧ください。
片足立ちを安定させるエクササイズ
回内足を安定させるために重要なのが後脛骨筋の筋力を高めることが重要になります。後脛骨筋は足部を内返しする作用のある筋肉で足部の内側アーチを安定させる筋肉でもあります。
そのため、足部の安定性を高めるうえでとても重要な筋肉の一つになります。今回はこの後脛骨筋に効率よく刺激を入れながら足部の安定性を高める方法を一つご紹介したいと思います。
まず左右の母趾をくっつけ、踵を離した状態で立位になります。そしてこの立位の状態で足底全体が地面に着いた状態でやや小趾側に体重を多く乗せます。
この時のポイントは小趾側に体重を乗せていても母趾球はしっかりと地面に付けた状態を保つということです。母趾球を地面にしっかりとつける力がつくことは足部の安定性を高めるのに最も重要な要素になります。
次にゆっくりと踵を持ち上げ前足部で体重を支えるようにしてバランスをとります。このときしっかりと母趾球で地面を押すことを意識しながら行うことでより後脛骨筋に刺激を加えることができます。この動きを一日20回×3セット行います。
小趾側に荷重を乗せた状態で母趾の押す力がつくことで片足立ちの安定性が飛躍的に高まります。普段の生活の中で片足立ちになる機会があるときに意識をしてバランスをとってみましょう。
最後に
皆さんいかがでしたか。
足部は唯一地面に接地する部位でもあります。そのため、この足部に弱さがあることは身体全体の不安定感に直結してしまう可能性があります。
今回の記事を読んで思い当たる部分がある人はぜひ一度セルフエクササイズを試していただけたらと思います。
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