膝がポキポキ、ゴリゴリ鳴るのは半月板に問題があるサインかも。現役理学療法士が膝の音を軽減するための対処法について解説します。

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セルフケア

はじめに

誰もが人生の中で一度は膝を動かしたときにポキポキやゴリゴリと音が鳴ったという経験があるかと思います。膝の周りにはいろいろな組織が存在し、膝を動かした際にその組織も連動して動きを伴います。その際に膝関節の周りにある組織に問題が生じると膝の動きに影響を与え、音が鳴る原因になります。

そこで今回は膝の音が鳴る原因と、半月板に問題があったときの対処法についてお伝えしたいと思います。

膝が滑らかに動くための機能

膝関節は股関節と足関節の中間に位置するため、足にかかる衝撃を緩衝し、身体に生じる負担を軽減する役割があります。そのため、衝撃を吸収する際に膝自体にはとても大きな負担がかかるため、膝関節はその衝撃を和らげるための構造になっています。

膝の衝撃を和らげる組織

関節包は膝の周りにある袋のような組織で膝自体の安定性を高めています。また関節包の内側には滑膜という組織があり、関節内にある関節液を生成し関節内の摩擦を軽減する役割があります。

膝の関節面には関節軟骨というクッションの役割をする組織があります。この関節軟骨は膝に負荷がかかった際に水分を含んだスポンジのように関節軟骨から水分がしみ出し、膝の負担を軽減する役割があります。

半月板は膝関節の内側と外側に半月状に存在する組織で膝にかかる負荷を分散したり衝撃を軽減する役割があります。

膝がポキポキ鳴るのはどうして

ほとんどの方は人生の中で一度は膝がポキポキやゴリゴリと鳴った経験があると思います。この音が鳴った時ほとんどの場合はそれほど痛みはないと思います。ではこの膝から鳴る音はいったい何なのでしょうか。その要因となるものとして

関節内にある気泡により生じるもの

骨関節自体の問題

膝周辺にある組織の滑走性による問題

などがあります。

病院で診てもらうことをおすすめする音の特徴

膝には音が鳴る要因がたくさんあります。そのため、その音が特に問題ないものなのか、それとも病院に行って一度検査をした方が良いのか判断する必要があります。

まず特に気にしなくても良い音の特徴としては

一度鳴ったらしばらく音がなくなる

音を鳴らしても特に膝に痛みがない

といった場合は関節内にある気泡が破裂した際に生じる音の可能性が高いため、特に心配する必要はないかと思います。

反対に病院で一度膝を診てもらうことをおすすめする膝の音の特徴は

音が鳴る際に痛みを伴う

特定の動きで毎回同じ場所に膝の音が生じる

音が鳴るだけではなく、膝自体に熱感、腫脹関節水腫などがある

などがあります。

このような特徴がある場合は膝に何らかの問題が生じている可能性がありますので、一度病院で診てもらうことをお勧めします。

膝についてはこちらの記事でもまとめてありますので、ぜひご覧ください。

膝の音がなる要因

膝の周りにはたくさんの組織が存在するため膝の音が鳴る要因はたくさんあります。膝の音が鳴るときの特徴について私が普段臨床で感じる音の特徴について説明したいと思います。

関節内にある気泡によるもの

膝関節内は常に関節液で満たされており、膝の滑らかな動きを可能としています。その関節液に気泡が生じるとそれが破裂した際に『ポキッ』や『パキッ』と比較的高い音が鳴ることがあります。この音は特に心配する必要のない音になります。

骨関節の問題

膝の関節自体に問題が生じているときに生じる音は『ゴリッ』と少し鈍い音がすることが多いです。これは変形性膝関節症のように膝の関節面の隙間が狭小化し、関節自体に負担のかかっているサインになります。

またよく私が普段の臨床で経験するのが膝が捻れている状態の方です。特に膝下の脛骨という骨が外側に捻れている場合が多く、この状態になると膝関節の動きに制限が生じやすくなり、関節を動かした際ゴリゴリと音が鳴る原因となります。

膝が捻れていることに関してはこちらの記事に詳しくまとめてありますので、ぜひご覧下さい。

膝の周りにある組織の滑走性の問題

膝の音を鳴らす原因となる組織はたくさんありますが、その中で今回は半月板という組織に着目してお伝えしたいと思います。

半月板

膝の周りにはたくさんの組織が存在しますが、その中でも膝の動きにとても影響するものして『半月板』という組織があります。この半月板に損傷が生じると膝の引っかかり感やゴリゴリとした音を鳴らす原因となります。

そしてこの半月板は関節内にあるにも関わらず、特定の一部の筋肉と連結しているといった特徴があります。

そのため、半月板に問題が生じるとその周囲にある筋肉の動きにも影響を与えます。

内側半月板はハムストリングスの一つでもある半膜様筋と連結しています。この半膜様筋は膝を曲げる(屈曲)作用がありますが、この筋肉が硬くなると膝の後内側の滑走性を下げる原因になります。

外側半月板は膝裏にある膝窩筋と連結しています。膝窩筋は膝裏にある単関節筋の一つで主に膝関節を曲げたり(屈曲)、内側に捻る(内旋)作用があります。この筋肉は膝裏の深層部に位置するため、この筋肉が硬くなると膝後面の滑走性を下げる原因になります。

これらの筋肉が硬くなることで半月板の動きにさらに影響を与え、膝の曲げ伸ばしの際に関節の動きを阻害させる原因になります。

膝のゴリゴリを減らす方法

今回は半月板に付着する筋肉の動きを引き出すことによって関節を動かすときの半月板の滑走性を高め、膝の動きを改善する方法についてお伝えしたいと思います。

内側半月板リリース法

内側半月板の滑走性を高めるために半膜様筋の動きを引き出す方法についてお伝えします。

また、今回は主に半膜様筋と滑走不全を起こしやすい腓腹筋内側頭との間の滑走性を引き出すことで膝の動きを改善する方法になります。

まず足を図のように少し開きます。

すると膝内側のすぐ裏側に筋があるかと思います。この筋は半腱様筋と半膜様筋の腱になりますが、この2つの腱を一緒につまみ上げるように持ちます。

次にふくらはぎの内側(腓腹筋内側頭)に母指をひっかけるようにしてスネを把持します。

最後に半膜様筋を近位に、腓腹筋内側頭を遠位に誘導し引っ張るようにしながら膝の曲げ伸ばしを20回行います。すると、半膜様筋と腓腹筋内側頭間の滑走性が向上し、膝内側の動きを改善することができます。

外側半月板リリース法

外側半月板の滑走性を高めるために膝窩筋の動きを引き出す方法についてお伝えします。

まず初めに大腿後外側にある大腿二頭筋という筋肉を探します。この筋肉は骨盤の一部である坐骨から腓骨に付着する筋肉になります。

膝の外側にぼこっとした骨があるかと思います。これが腓骨になります。腓骨をみつけたらそのすぐ下方に筋のようなものがあるかと思います。これが大腿二頭筋になります。

次にこの大腿二頭筋内側にある膝窩筋に指を置き、軽く圧迫します。

この圧迫した部位に膝窩筋の一部がありますので、圧迫したまま20回程膝の曲げ伸ばしをします。すると膝窩筋の滑走性を高めることができます。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。膝に限らず関節の音が鳴ると少し不安になりますよね。今回は膝の音の原因になる半月板についての内容でしたが、半月板以外にも膝の動きに影響する組織はたくさん存在します。これから少しずつそれらの記事もまとめていきたいと思いますので、興味のある方はぜひ今後もご覧ください。

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