腕の捻れをチェックする方法について現役理学療法士が解説します。

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はじめに

暖かい時期になると半袖の服を着て腕を出すことが増えます。そのようなときに何気なく腕をみるとなんだか腕の形がまっすぐではない人がいます。これは生まれつきだから特に気にしないという人も多いと思いますが、実はこのような状態を放置していると身体にとっては良くない状態なのをご存じでしょうか。

そしてこのように腕の形に違和感を持つ人も意外と多くいます。比較的女性に多い印象ですが、関節が柔らかい人や筋力が弱い方は特に意識をして自分の腕のラインを一度確認してみましょう。

もし腕のラインがまっすぐでない方や肘が上手く伸びない方はもしかして腕が捻じれている可能性があります。

すると

昔から肘が伸びにくい

手を付くと肘や手首が痛い

腕の力が弱い

このようなことで悩んでいる可能性があります。

そこで今回は自分で腕のねじれをチェックする方法についてお話ししたいと思います。

腕の解剖について

腕は背中にある肩甲骨の窪みにはまる様にして胴体と連結し上腕骨尺骨橈骨という骨で形成されています。この3つの骨は主に上肢のアライメントを形成している骨になります。

腕の付けにあるのが肩関節になります。そのため、この肩関節が崩れることで腕にはとても大きな影響を及ぼします。肩についてまとめた記事がありますのでぜひ、こちらの記事もご覧ください。

腕の捻れのチェックポイント

腕のねじれをみるときのポイントは肩甲骨上腕骨のアライメントをみることが大切になります。

まず肩甲骨はただ背中にある肋骨の上に水平に乗っているわけではありません。肩甲骨が乗っている土台は胸郭という肋骨、胸椎、胸骨で形成されている籠状のものになります。

そのため、肩甲骨はその胸郭の形状に沿うようにして乗っているためわずかに斜め前方に傾いた状態で胸郭上に乗っています。

肩甲骨はこの胸郭の形状に沿って乗っているため前額面状から約30°前方へと傾いた状態となっております。この斜めの肩甲骨の傾きを肩甲骨面状といいます。

通常自然に下垂している上肢の肢位は肘が伸びた状態で上腕骨内顆-外顆を結んだ線が肩甲骨面に近似しています。また前腕遠位部(肘先にある腕)は中間位になっています。

そのため、まずは上腕部の肘側にある内側と外側の出っ張りを探します。

この2つの出っ張りを手で触れ線を引いたラインが肩甲骨面と同じ30°前方に傾いた状態であれば上腕骨のアライメントは良い位置で保たれているということになります。

肩甲骨のことについてまとめた記事がありますので興味のある人はぜひこちらの記事もご覧ください。

腕の捻れのみかた

腕の捻じれをみるときに重要になるのは

腕の捻じれをみるときのポイント

上腕内顆-外顆を結んだ線と肩甲骨面の関係の変位と前腕肢位の変位が同側方向なのか、それとも異なる方向なのかをみることが重要になります。

正常な腕の位置

こちらは正常な腕の位置になります。

上腕骨の内顆-外顆を結んだ線は肩甲棘の延長線上にあり、かつ前腕が中間位の状態となっております。

肩甲棘とは肩甲骨の上のくぼみと下のくぼみを隔てている部分になります。

肘が曲がってしまっている

肘が曲がってしまっており、肘が伸びない人の原因は肩甲骨の位置に問題がある場合、もしくは上腕二頭筋の緊張が高いことが考えられます。また肩甲骨は過度な前傾や内転を呈している場合にこのような肘の伸びにくさが生じやすいです。

上腕・前腕共に同側に変位している

上腕・前腕ともに同側に変位している場合肩甲上腕関節に問題があることが考えられます。そのためこのような捻じれ方の場合は肘ではなく、肩の位置を修正することがとても重要になります。

上腕部だけが変位している

上腕部だけが変位している場合は前腕部に問題があることが考えられます。このような捻じれ方の場合は肘から前腕部の位置を修正することが重要になります。

上腕と前腕が異なる方向へ変位している

上腕と前腕が異なる方向へ変位している場合は肘関節前腕部に問題があることが考えられます。このような捻じれ方の場合は肘や前腕部の位置を修正することが重要になります。

最後に

皆さんいかがでしたか。腕は普段何か物を持ったり、対象物を押したり、引いたり、そして指先の細かな作業をしたりと生活の中で欠かせない部位の一つです。

そのため、使用頻度多い部位のため負担がかかりやすく、痛めやすい部位の一つでもあります。

このような問題が生じやすい人は関節のアライメントが崩れていて、普段の何気ない動きでも腕に負担をかけている可能性があります。

今回の記事を読んでもし自分の腕のアライメントに捻じれがあるという方はまずはそのアライメントを修正する方法をみつけることがとても大切になります。

今後そのような記事も少しずつまとめていきたいと思いますので楽しみにしていてください。

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