足が遅い人に多い内股走りの原因になる2つのポイントについて現役理学療法士が解説します。

スポンサーリンク
下肢(股・膝・足)

はじめに

昔から走るのが苦手という方はたくさんいると思います。これはもともとある運動能力が関係していることもありますが、実は速く走るための身体の使い方を知らないだけかもしれません。

走るのが苦手な人によくみられるフォームに『内股走り』があります。この内股走りはただ足が遅いというだけではなく、膝や足首にも負担がかかりやすく、怪我を起こしやすいといった特徴もあります。そのため、自身のランニングフォームの崩れに気付かずにこの走り方を繰り返してしまうことで、関節に負担をかけてしまっている方が多くいます。

一度怪我をしてしまうとそれを改善するのに長い時間を要するため、とても本人には負担やストレスが大きくかかってしまいます。そのため、一番大切なのはケガをする前に内股走りのフォームを改善し、身体にかかる負担を減らすということです。

そこで今回は足が遅い人に多くみられる内股走りの原因とそれを改善するための方法についてお伝えしたいと思います。

速く走れる人の特徴

速く走ることができる人に共通するのが地面からの反力をしっかりとスピードに変換することができているということです。これは効率的に前方への推進力を作り出すことができているということです。ではこの推進力を効率よく生み出すにはどうすればよいのかについてお話します。

推進力を生み出すのに大切になるポイントを3つご紹介します。それは

下半身の軸が安定している

骨盤の位置がやや前傾し安定している

肩甲骨と骨盤が連動できている

この3つがとても大切になります。

地面からの反力を高めるための方法についてはこちらの記事をご覧ください。

速く走るためのポイント

下半身の軸が安定している

下半身の軸のチェックポイントはつま先の向きと膝蓋骨の向きがそろっているかということです。この軸がそろった状態でしっかりと体重を下半身で支えることで足に無理な負担をかけずに力を発揮することができます。

骨盤が前傾位の状態で安定している

足が地面に接地し、体重が足にかかる際に骨盤がやや前傾位で安定していることで、骨盤の上にある上半身も無理なく前方への推進力が得られやすくなります。

下半身で生み出した力を上半身に連動できている

人は走ったり歩いたりするとき、下半身と上半身が反対方向に回旋しながら進みます。この対側に回旋する動きによって上半身と下半身の動きが連動し推進力が得られやすい状態となります。

走るときに猫背の方はうまく推進力が得られにくい状態となります。近代では姿勢が悪い人が多く、それによってうまく走ることができない人が増えました。そのようなことでお困りの方はぜひこちらの記事もご覧ください。

内股走りの人の特徴

膝が内側に入るということは下半身の軸が崩れた状態になっているということです。ではこの軸が崩れた状態になると走るときにどのような問題があるのか解説したいと思います。

内股になりやすい2つのポイント

走るときに内股になりやすいタイミングは

足が地面に接地し、体重が足に乗るとき

足が地面から離れ、後方に伸びていくとき

の2つのタイミングになります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4048x-761x1024.png
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_4130-793x1024.png

通常下半身の軸が安定していると地面に足が接地した段階で床半力が

足部→膝→股関節→骨盤→上半身へと伝わり身体が安定します。

しかし、内股走りになると足部が地面に接地したときに膝が内側に入ってしまうことで結果的に

足部→膝→※ここで床半力が股関節に伝わる前に半減してしまう

といったことが起こります。

すると、下半身で生み出した力が骨盤に効率よく伝達されないことで上半身と下半身のつながりが弱くなってしまいます。

もう一つは走行時の蹴り出しががうまくできないことが挙げられます。通常は蹴り出しをするときはしっかりと地面を押すだすように前足部が地面に接地した状態となります。

しかし、足が後方へと伸びていくタイミングで内股になりやすい人は走行時にうまく前足部で地面を蹴り出せていない可能性があります。特に内股になることで母趾側に荷重がかかり過ぎてしまい外反母趾などのリスクも高まります。

蹴り出しは走行時のスピードを出すのに必要不可欠な動作になりますので、この蹴り出す動作を安定して行うための可動域と筋力を高めていく必要があります。

つまり、内股の人は

下半身で生み出した推進力を上半身へとつなげることができない

蹴り出しにおける下肢の安定性低下

によって速く走ることが困難な状態だといえます。

体重が足に乗るときに内股になる原因

足に体重がかかるときに内股になってしまう原因は下半身と体幹の連結がうまくいかず軸が安定していないことが原因として挙げられます。

しかし、下半身と体幹の連結が弱いといっても今ひとつイメージができないと思います。

そこで下半身と体幹の安定性をみる簡単な方法は片足立ちの安定性になります。

片足立ちになったときに

足趾の第2指と膝の向きがそろっているか

支持足からの床反力が頭部の中心を通るか

左右の肩の高さがそろっているか

この3つを満たした状態で20秒間片脚立ちができれば支持足と体幹の安定性は保たれています。

もし、姿勢が崩れたり、片脚立ちが困難な場合は下半身と体幹の安定性が低下している可能性があります。

片足立ちの良くないパターンについてはこちらの記事に詳しく書いてありますので興味のある人がぜひこちらの記事もご覧ください。

足が後方に伸びていく時の内股の原因

足が後方に伸びていくときに内股になる原因としては股関節の伸展制限があります。

股関節の伸展制限が生じると足が後方へと伸びていくタイミングで股関節が過剰に内旋位となります。すると膝が内側に入り、内股の状態に陥りやすくなります。

股関節の伸展制限を確かめる方法としては

仰向けの状態で片脚を抱え込みます。このとき対側の足が地面から持ち上がらないかを確かめてみましょう。もし持ち上がってしまう場合は股関節の伸展制限がある可能性があります。

股関節の伸展を高めるためには股関節前面にある組織の伸張性を高めることがとても大切になります。

股関節前面のストレッチの方法はこちらの記事に詳しくまとめてありますのでぜひご覧ください。

内股走りになると起こりやすい問題

また内股走りは過度に大腿筋膜張筋に負荷がかかるため、この走り方を継続していると腸脛靭帯炎になるリスクが高まります。

内股走りを改善する方法

内股走りを改善するために必要な

股関節の伸展可動域の改善

下半身と体幹の安定性を高める

この2点について今回はお伝えしたいと思います。

股関節伸展可動域を広げる方法

一つ目はまず左右の足を前後に大きく広げます。

この状態で腰はできるだけ反らないように注意しながら骨盤を床に向かって下げるようにします。

すると股関節から大腿前面の筋肉が伸び股関節伸展可動域が改善しやすくなります。この姿勢で30秒から60秒キープします。

二つ目は股関節を軸にしながら足を前後に振り子のように動かすエクササイズになります。

足を前後に動かす際に臀部の筋肉を意識しながらしっかりと後方へ蹴り出すように動かすことで股関節の伸展可動域を高めることができます。

これは動的ストレッチの要素が入っており、足を動かすことで筋肉の収縮と弛緩を繰り返しながら筋肉に刺激を与え心拍数や体温を高めることができるため運動前に行うのにとてもおすすめです。

この運動を前後20回ずつ行いましょう。

下半身と体幹の安定性を高める方法

下半身の安定性を高めるのにおすすめなのがフロントランジポジションになります。フロントランジポジションとは前後に足を開いたポジションのことをいいます。

フロントランジポジションになったら前足でしっかりと地面を押す意識を持ち、身体を安定させます。

そして、下半身はできるだけぶれないように軸を安定させた状態で両手を前に伸ばします。

次に片側の肘を後方へと引きながら肘を伸ばしていき、そのまま同側へと上体を捻じります。このとき下半身が上半身の動きにつられてぐらつかないように膝と第2趾の向きをそろえた状態ではしっかりと下半身を安定させる意識を持ちます。このエクササイズを左右20回行います。

体幹の下肢のつながりを強くするための方法はこちらの記事に詳しく書いてありますのでぜひご覧ください。

最後に

皆さんいかがでしたか。自身の走り方を客観的にみることはほとんどないと思います。しかし、いざじっくり自分の走り方をみてみると、なんだか走り方がおかしいと感じている人もいると思います。

走り方はただ見た目だけではなく、膝や腰に余計な負担がかかりやすい原因にもなります。すると走ることが苦手になり、急いでいるときやちょっとした移動の時に不自由に感じることも増えていきます。

今回の記事を読んで当てはまることがある人はぜひ、自身でセルフケアを行ってみましょう。

今後も皆さんの身体の悩みを解決するための情報発信をしていきますので、楽しみにしていてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました