退院後に家で行う下半身のホームエクササイズのおすすめな回数と強度の設定方法について。

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はじめに

怪我や病気によって入院をしたことがある人は意外と多いです。私は今まで回復期リハビリ病院、整形外科クリニックに勤務したことがあります。

そしてそこで理学療法士として患者にリハビリをする仕事を今現在も行っています。

患者の多くはリハビリ中は一生懸命取り組む方が多いですが、自宅で自分でトレーニングができる方は意外と少ないです。

その理由はさまざまありますが、その要因の一つに適切なエクササイズの回数を我々指導者側が患者に伝えることができていないことが挙げられます。

すると、患者もどのくらいそのエクササイズをやればよいのかわからず、達成感を感じることが難しくなります。

そこで今回はエクササイズのおすすめな回数継続するためのポイントについて私が普段意識していることをお伝えしたいと思います。

ホームエクササイズを継続するポイント

ホームエクササイズは通常やり方と回数をお伝えして患者自身に家で行ってもらいます。

しかし、なかなか教えても継続ができない、やり方が実際にやるとうまくできないといった問題が生じやすくなります。

このような問題を解決するのに必要なのが患者の意欲を高めるための認知行動的介入ホームエクササイズ継続性を高めるための方策を検討することが重要になります。

私が普段患者に介入する際に意識するのが

•必要となる理由を強調して伝える

•一緒に実際に動いてもらう

•次回介入した際に必ず動きの確認をする

になります。

また何気なくただ継続していても必要性が薄れてしまうため当初の問題に対して(例膝が痛くて歩きにくい)何か変化がないかというのを聴取しながら患者自体が体の変化を考えるように促していきます。

そして、体の変化を感じることができるとホームエクササイズをやらないと逆に体に違和感を感じるようになります。

ここまでいけば継続力は自ずとついていきます。

ホームエクササイズの指導のポイント

ホームエクササイズを指導するときのポイントは運動の方法だけではなく、適切な回数頻度を具体的に指導することが大切になります。

ホームエクササイズの運動負荷の設定

ホームエクササイズで行う最も多い運動は筋力増強訓練だと思います。これには適切な負荷量収縮時間反復回数運動頻度の設定がとても重要であり、過負荷の原則に基づいて決定されます。

筋力増強のための運動負荷に関する報告はたくさんありますが、おおよその目安としては

負荷量:3分の2以上

収縮時間:3〜5秒

反復回数:10回〜20回を1日2〜3セット

運動頻度:週に3回以上

になります。

この回数を基準にしながらその方のもともとある運動能力や筋力、年齢などを加味して設定していきます。

そして、運動を行った後に少しの疲労感を感じるととても良いかと思います。

ホームエクササイズの実際

筋力増強訓練は等尺性運動、等張性運動、等運動性運動に大別されます。

この中でホームエクササイズで用いられるのが等尺性運動等張性運動になります。

関節運動により痛みを伴う場合は等尺性運動を中心に実施しますが、等尺性運動は等張性運動と比較して血圧や心拍数が上昇しやすいといった特徴があります。

そのため、ホームエクササイズを行う際は血圧や心拍数の変化を確認することを患者に説明する必要があります。

そして、高血圧の方に等尺性運動を実施するときは私はエクササイズ中に呼吸を止めないように意識するように必ず指導し運動を行います。

下半身のホームエクササイズ

大腿四頭筋

仰向けの状態で膝裏にボールか丸めたタオルを入れ膝を少し曲げた状態から膝裏のボールもしくは丸めたタオルをつぶすように下肢を下方へ押し付けます。すると、太ももの前にある大腿四頭筋に力が入るのがわかるかと思います。

私が使用しているボールはこちらになります。とても肌触りが良く、エクササイズをしていてとても気持ちよく身体を動かすことができます。ぜひ一つは家に合った方が良いおすすめな商品になります。

ハムストリング

うつ伏せの状態で膝を伸ばした状態から膝をゆっくり曲げていきます。負荷量を上げたい場合はセラバンドをどこかに巻き付けたものを足首に引っかけた状態で膝を曲げていきます。すると太ももの後ろにあるハムストリングスに力が入るのがわかるかと思います。

前脛骨筋

仰向けもしくは長座の状態で足部先端にセラバンドを引っかけ足首を反らせるように力を入れます。すると脛にある筋肉に力が入るのがわかるかと思います。

下腿三頭筋

長座の状態で足尖にセラバンドを引っかけ両手で持ちます。

この状態で足首を寝かせるように力を入れていきます。するとふくらはぎに力が入るのがわかるかと思います。

スクワット

立位の状態で腕を前に伸ばし腰幅に足を開きます。

この状態で背筋を伸ばしたまま股関節と膝関節をしっかりと曲げ重心を落としていきます。重心をしっかりと落としたら元の位置までゆっくりと重心を持ち上げていきます。スクワットは下半身全体の筋肉に刺激を与えることができるためとてもおすすめトレーニングの一つになります。

家トレでおすすめなアイテムは『セラバンド』

私が家でトレーニングをする際に重宝するのが『セラバンド』になります。セラバンドの特徴は筋肉の性質に似た伸縮性があるということです。

ちなみに私が使用しているものがこちらになります。こちらのセラバンドは伸縮性がよく、関節の動きをスムーズに誘導してくれるのでおすすめなセラバンドになります。

この伸縮性という特性を筋トレに取り入れることで効率的に筋肉に負荷を与えることができます。

セラバンドの使い方や強度がわからない人はこちらの記事もぜひご覧ください。

最後に

皆さんいかがでしたか。

身体のケアはなかなか継続が難しいですが、しっかりと自分で回数や負荷、方法を知っておくことで身体のメンテナンスが上手になります。

退院後や運動を始めたい方などはぜひ今回の記事を読んで参考にしていただけたらと思います。

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