はじめに
現代社会において腰痛を自覚している人はとても多いです。そしてこの腰痛の原因の一つとして【反り腰】があります。
反り腰は腰痛のリスクが高まるだけではなく、見た目の問題や体幹の弱さ、股関節の柔軟性低下などさまざまな問題を起こしやすくします。
そこで身体を整えるのに最近とても流行っているものの一つに【マシンピラティス】があります。
私自身理学療法士とピラティスインストラクターとして普段仕事をしており、反り腰解消のためによくこのマシンピラティスを使っています。
マシンを使うことによって運動が苦手な方でもエクササイズの動きをより理解しやすくなり、目的の筋肉に刺激が入りやすくなるといったメリットがあります。
そこで今回は私が特におすすめする反り腰を解消するためのマシンピラティスエクササイズについてお話ししたいと思います。
反り腰とは
反り腰とは見た目で腰が反っている状態をいいます。そしてこの状態をさらに細かくいうと骨盤が前傾し腰椎は前弯が増強している状態となります。
そのため、この2つをマシンを使って改善していくことで反り腰を解消しやすくなります。
骨盤前傾
骨盤前傾とは骨盤が前に傾いた状態を指します。
通常骨盤の良い位置とされているのが
ASISがPSISよりも2横指下にある位置とされています。
しかし、反り腰になるとASISがPSISの位置よりも2横指以上下に位置してしまう状態となります。
腰椎過伸展
腰椎の過伸展とは腰椎が過剰に前に反った状態を指します。通常腰椎は5つの椎体から構成されており、適切な位置は腰椎の3番目が反っている頂点に位置していると良いとされています。
しかし、腰椎が過剰に反ってしまうとこの3番目の頂点の位置が崩れ、4番目や5番目の椎体が反っている頂点に位置してしまいます。
反り腰を解消するポイント
マシンピラティスを使って反り腰を解消するためには骨盤の後傾、腰椎の屈曲を引き出すことが重要になります。
反り腰を解消するためには股関節の柔軟性もとても重要になります。反り腰を解消するための股関節のストレッチの方法はこちらにまとめていますので、ぜひこちらの記事もあわせてご覧ください。
骨盤後傾と腰椎の屈曲
骨盤の後傾とは骨盤が後方へと傾く動きをいいます。骨盤が後傾することでその上にある腰椎も連動して丸くなるように動きます。そのため、反り腰の人は腰椎が丸くなりにくいため骨盤の後傾を促しながら腰椎の丸くなる動きを引き出すことがとても大切になります。
腰椎と骨盤の動きを引き出す動きにキャットカウというエクササイズがあります。
まず四つ這いになります。このとき手でしっかりと地面を押す意識を持つことで肩甲骨が安定し体幹に力が入りやすくなります。
次にみぞおちを天井に向かって引き上げるようなイメージで背骨を丸くしていきます。また同時に尾骨を地面に向かって傾けるように意識をすることで骨盤が後傾し、それと連動して腰椎が屈曲しやすくなります。
この動きをマシンピラティスの前に準備運動として行っておくことで、よりエクササイズの動きが引き出しやすくなります。
キャットカウがうまくなるためのポイントについてはこちらの記事にまとめていますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
反り腰を解消するおすすめマシン
それでは今回はマシンピラティスの中でもリフォーマーとキャデラックというマシンを使った反り腰解消エクササイズをご紹介したいと思います。
キャデラックを使って反り腰解消
まずキャデラックの上に仰向けに上になりプッシュスルーバーに足をかけていきます。このときしっかりと腰が反らないようにお腹を薄くするイメージを持ちながら腰部を地面に重たく接地させておくイメージを持ちます。
次に足を伸ばしながらバーを上方へと押し出していきます。このとき、下半身の後面の筋肉をイメージしながら足を伸ばすことによってハムストリングスや殿筋群に力が入り、よりお腹に刺激が入りやすくなります。
私はこのエクササイズを行うときはもも裏から伸ばすようにいつもクライアントにキューイングをだしながら誘導しています。
足が伸びてきたらゆっくりと臀部→腰部→背部(肩甲骨の高さまで)の順で地面から持ち上げていきます。このとき足の伸びを背骨に伝えるようなイメージで身体を動かすことによってより動作が綺麗に行えるようになります。
背骨がしっかりと持ち上がったら次に背部→腰部→臀部の順に地面に背骨を下ろしていきます。
私はこの時、背骨を上から下に向かって一つずつゆっくりと地面に下ろすようにキューイングをいつもだすようにしています。
このときの動きが下腹部のコントロールや腰椎の柔軟性を高めるのにとても重要となります。そのため、反り腰解消のための最も重要なタイミングがこの時になります。
背骨が地面についたら最後足を曲げながらバーを下に向かって引き下げます。この一連の動きをゆっくり練習していきます。
リフォーマーを使って反り腰解消
まずリフォーマーのフットバーに手を置き、ショルダーレストに足を引っかけ腕立て伏せのポジションにります。このとき反り腰の方はお腹が地面に下がり過ぎてしまう傾向があるため、しっかりと地面を下に向かって足で押し頭からつま先まで一直線になるように姿勢を意識します。
身体が一直線になったらそこから足を頭側に向かって引き寄せそのタイミングで下腹部を天井に向かって引き上げていきます。
すると下腹部に力を入れながら腰椎を丸くすることができます。この動きはリフォーマー特有の地面が上下にスライドする動きを利用することによって可能となります。そのため、マシンを使うことによって効率的に脊柱の動きを引き出すことができます。
最後に
皆さん、いかがでしたか?
反り腰の改善するのには少しコツが必要です。そしてそのコツを理解した上でマシンを使うことで効率的に反り腰を解消することができます。
まずは一度試してもらえたら効果を実感できると思いますので行ってみてもらえたらと思います。
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