更年期でたるんだ骨盤底筋を再起動!理学療法士が教える骨盤ケア&ピラティス習慣

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1. 更年期に骨盤底筋が弱る理由

女性の骨盤底筋は、骨盤の底にハンモックのように広がり、膀胱・子宮・直腸などの臓器を支えています。歩く・くしゃみをする・笑う・重いものを持つ…実は日常のほとんどの動作でこの筋肉は働いています。

ところが更年期になると、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により筋肉や靭帯の弾力が低下しやすくなります。加えて運動不足・筋力低下・体重変化が重なると、骨盤底筋が支えきれなくなり、尿もれ・下腹のぽっこり・内臓下垂感・姿勢の崩れなどが起こりやすくなります。

理学療法士として更年期以降の女性を拝見すると、「年齢だから仕方ない」と諦めてしまう方が多いのが現状です。しかし正しい知識と運動で、骨盤底筋は年齢にかかわらず機能を回復させることが可能です。

2. 骨盤底筋弱化のサイン(セルフチェック)

次の項目に複数当てはまる方は、骨盤底筋の機能が低下している可能性があります。

くしゃみや咳で尿が漏れることがある

下腹がぽっこりしてきた

長時間立っていると骨盤まわりが重く感じる

姿勢が崩れ、反り腰や猫背が気になる

性交時に違和感や感覚の変化がある

これらは骨盤底筋の「筋力」「持久力」「協調性」のいずれか、あるいは複数が低下しているサインです。

3. 骨盤底筋が弱ると起こる体の変化

骨盤底筋の働きは、排尿や臓器支持だけではありません。姿勢・呼吸・体幹の安定とも密接に関わっています。骨盤底筋が弱ると腹圧コントロールがうまくいかず、腰痛・股関節痛・肩こりなど全身に波及することもあります。

特に更年期の女性は、筋肉量全体が減るサルコペニア傾向と重なり、運動不足になりがちです。だからこそ骨盤底筋ケアを生活に組み込むことが、健康寿命やQOL(生活の質)を保つカギになります。

4. 骨盤底筋ケアにピラティスが有効な理由

ピラティスは「体幹のコントロール」と「呼吸」を重視するメソッドです。

骨盤底筋横隔膜腹横筋多裂筋と協調して働くため、ピラティスの呼吸や姿勢調整と非常に相性が良いのです。

呼吸の活用:息を吸う時に横隔膜が下がり、吐く時に骨盤底筋が引き上がる動きを促す。

骨盤のニュートラルポジション:腰や股関節の負担を減らし、骨盤底筋を使いやすい姿勢に整える。

インナーマッスル全体の活性化:腹横筋・多裂筋と連動して骨盤底筋を強化。

理学療法士の立場から見ても、安全に・効率よく骨盤底筋を目覚めさせる手段としてピラティスは非常に有効です。

5. 自宅でできる骨盤底筋&ピラティス習慣(5ステップ)

ここからは更年期女性にも安全に取り組める、基本的な骨盤底筋エクササイズをピラティス風にアレンジして紹介します。呼吸に合わせて無理のない範囲で行いましょう。

ステップ1:呼吸と骨盤底筋の連動を感じる

立位の状態で息を吸いながら肋骨を横に広げ、吐くと同時に肛門・膣・尿道を軽く内側に引き上げるイメージ。

ポイント

力を入れすぎず、息を吐く時に骨盤底筋が自然に引き上がる感覚を覚えることが第一歩です。

ステップ2:ペルヴィックカール(骨盤ローリング)

仰向けで膝を立て、吐きながら骨盤を丸めて背骨を一つずつ床から離し、肩から膝まで一直線に。吸ってキープします。

次に吐きながら背骨の上側から一つずつ背骨を下ろすように戻ります。10回。

効果

背骨の分節的な動きを意識しながら動かすことで骨盤底筋・腹横筋・お尻の筋肉を同時に活性化し、姿勢改善にもつながります。

ステップ3:四つ這いでの骨盤底筋アクティベーション

四つ這い姿勢で背骨をニュートラルに保ち、息を吐きながらおへそを背骨に引き寄せつつ骨盤底筋を軽く引き上げる。吸って緩める。10回。

効果

重力が分散され、骨盤底筋を意識しやすくなります。腰痛持ちの方にもおすすめ。

骨盤底筋に収縮が入ることで下腹部の張りをより感じやすくなります。

ステップ4:骨盤底筋+内転筋連動(ボールスクイーズ)

膝立ちの状態で小さなボールやクッションを膝に挟みます。吐きながらボールを軽く押しつぶしつつ骨盤底筋を引き上げる。吸って緩める。10回。

効果

内ももの筋肉(内転筋)と骨盤底筋は連動しているため、同時に鍛えることで効果倍増。

骨盤底筋をより刺激するアイテムの一つにバランスボールがあります。こちらの記事にバランスボールを使って骨盤底筋トレーニングをする方法についてまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

ステップ5:日常での姿勢&呼吸リセット

立位・歩行中にも「息を吐きながらお腹と骨盤底筋を内側に引き上げる」感覚を取り入れます。エレベーター待ちや信号待ちなど、生活の合間にできると習慣化しやすいです。

6. よくある間違い・注意点

力任せに骨盤底筋を締めすぎると、逆に過緊張や痛みが出ることがあります。 息を止めてお腹を硬くする“いきみ”は逆効果。必ず呼吸と連動させましょう。

痛みや違和感が強い場合、子宮脱などの症状がある場合は医師・理学療法士に相談を。 無理に回数を増やすより、正しいフォーム・呼吸を重視する方が効果的です。

7. 生活習慣と合わせて取り組むポイント

骨盤底筋のケアは運動だけでなく、日常生活全体の見直しが大切です。

水分摂取や便通を整え、過度ないきみを減らす

体重管理で骨盤への負荷を減らす

正しい姿勢・歩き方を意識する(反り腰・猫背の改善)

重い荷物を持つ時は息を吐きながら骨盤底筋を引き上げる

こうした習慣を組み合わせると、より効果が持続します。

8. 続けるコツとモチベーションアップ

1日3分からでもOKです。まずは呼吸+骨盤底筋引き上げを毎日朝起きた時や寝る前など、タイミングを固定すると習慣化しやすいです。

変化が見えにくくても、3か月続けると尿もれや下腹感の改善を実感する人が多いです。

できれば専門家の指導(ピラティスレッスン・理学療法士の個別指導)を受けてフォーム確認をすると効果が高まります。

9. 骨盤底筋ケアは未来への投資

更年期の今は、身体にとって“これから先の何十年”を支える準備期間でもあります。骨盤底筋を含めたインナーマッスルを整えておくことは、腰痛・股関節痛・姿勢崩れを防ぎ、趣味や旅行、孫との時間を楽しむ体づくりに直結します。

「もう年だから」と諦めず、今日から呼吸と骨盤底筋の連動を感じることから始めてみてください。小さな習慣が、自分の体への安心感・自信へとつながります。

まとめ

更年期に骨盤底筋が弱るのはホルモン・筋肉・生活習慣の変化が重なるため。 骨盤底筋の弱化は尿もれ・下腹ぽっこり・姿勢崩れなどにつながる。 ピラティスは呼吸・体幹コントロールを通じて骨盤底筋を安全かつ効果的に活性化できる。 まずは呼吸と骨盤底筋の連動を感じるエクササイズから始める。 習慣化と生活全体の見直しが、健康寿命と自信ある体を作るカギ。

理学療法士として回復期病院6年、整形外科クリニック8年勤務し、日々多くの方のリハビリや身体の不調に向き合ってきました。

その中で「予防・セルフケア」の大切さを実感し、STOTT  PILATES認定Fullインストラクターの資格を取得し理学療法士をしながらピラティスインストラクターとしても9年活動しております。

今では内臓ストレッチマスタートレーナー、BODY  CONTROL  PILATES認定産前・産後インストラクター、pifilAtes認定インストラクターとしても活動し身体の内側から整えるケアもお伝えしております。

このブログは医療とピラティス両方の視点から『身体が変わるヒント』をお届けしています。

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