【理学療法士が解説】膝痛にピラティスが効果的な理由|痛みの根本改善を目指す新しい選択肢

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はじめに|膝の痛みで悩む方へ

「歩くと膝が痛い」

「階段の昇り降りがつらい」

「整形外科では異常なしと言われたけど、痛みが続いている」

こうした慢性的な膝痛に悩んでいる方は非常に多く、年齢や運動習慣の有無に関わらず相談を受けます。

私は理学療法士として15年間、病院や臨床現場で膝痛のリハビリに携わり、現在はピラティスインストラクターとして身体の動きを根本から整える指導を行っています。

その経験から強く感じているのは、

「膝そのものだけを治そうとしても、痛みは改善しにくい」

という事実です。

この記事では、

なぜ膝痛がなかなか治らないのか、ピラティスが膝痛に有効な理由について理学療法士の視点から解説していきます。

膝痛の本当の原因は「膝」ではない?

膝は構造的に非常に不安定な関節です。

股関節と足関節という大きな関節に挟まれ、動きの影響を強く受ける関節でもあります。

臨床で多く見られる膝痛の原因は、次のようなものです。

股関節の可動域制限

体幹(腹部・骨盤)の不安定性

足部アライメントの崩れ

姿勢や歩き方の癖

つまり、

膝痛=膝の問題とは限らない

ということです。

湿布や注射、筋トレだけで改善しない膝痛の多くは、全身の使い方のエラーが積み重なって起きています。

理学療法士が考える「膝痛改善に必要な3つの視点」

① アライメント(関節の並び)

O脚やX脚、骨盤の傾き、足の向きなど身体のアライメントが崩れると膝に過剰なストレスがかかります。

特に重要なのは

股関節

骨盤

足部

これらが適切に機能していない状態で運動をすると、どれだけ膝を鍛えても痛みは繰り返し起こる可能性が高くなります。

こちらの記事ではO脚の捻じれについて詳しくまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

② コントロール(動きの質)

筋力があっても

「正しく使えない」

「無意識に偏った動きをしている」

場合、膝への負担は減りません。

理学療法士の現場でも、筋力不足よりも“動きの癖”が原因の膝痛は非常に多いです。

そして膝に負担のかかる動きとしてニーイン(膝が内側に入る)があります。ニーインは特に女性に多くみられ、膝痛になる可能性のある動きになります。こちらの記事では膝が内側に入りやすい人のための修正法についてまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

③ 呼吸と体幹の安定性

意外に思われるかもしれませんが、呼吸と体幹の安定性は膝痛と深く関係しています

体幹が不安定な状態では、歩行や立ち上がり動作の際に膝が代償的に頑張ってしまうのです。

そして身体の土台となる部分は『骨盤』になります。骨盤の位置が崩れていたり、安定性が低い状態になると膝の負担が増え結果的に膝痛につながりやすくなります。

こちらの記事ではピラティスにおけるもっとも重要な骨盤のコントロールについてまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。

ピラティスが膝痛に効果的な理由

① 全身を「つながり」で捉える

ピラティスは

「鍛える運動」ではなく「整える運動」です。

股関節と膝の連動

体幹と下肢の協調

左右差の修正

これらを動きの中で改善できるのが、ピラティス最大の強みです。

② 痛みを出さずに改善できる

膝痛がある方にとって

「運動=痛い」

というイメージは大きなハードルです。

ピラティスは仰向け・横向き・ 四つ這いなど、膝に負担をかけにくい姿勢から始められるため、痛みがある方でも安心して取り組めます。

私自身普段のレッスンで常に心掛けているものの一つに痛みを出さずに安定した姿勢を探すというものがあります。

何かしらの姿勢を作る際エクササイズをする前からその姿勢がうまく取れなかったり、痛みを伴った状態になるとその先のエクササイズの正確性は著しく低下します。そのため、いろいろ姿勢からそのクライアント様にあった姿勢をまずは見つけることがピラティスにおいてとても重要になります。

③ 理学療法士視点との相性が抜群

私自身、理学療法士として解剖学・運動学を学んできたからこそ、ピラティスのエクササイズを

リハビリレベルまで細かく調整できます。

膝の状態に合わせた負荷設定、 禁忌動作の回避、 日常動作への落とし込み、これは医療知識を持つ指導者だからこそ提供できる価値です。

そのため、通常のピラティスに加えて、痛みに関する悩みを抱えた方でも安心してピラティスのエクササイズに取り組むことができます。

実際によくある膝痛ケースとピラティスの効果

ケース① 40代女性|変形性膝関節症初期

✔ 階段で膝が痛い

✔ レントゲンでは軽度変形

→ 股関節の可動域改善と体幹安定性の向上により、日常生活での痛みが大幅に軽減

ケース② 50代男性|運動不足による膝痛

✔ 筋トレで悪化

✔ 太もも前ばかり使っている

→ 体幹と臀筋の再教育で膝への負担が減少

下半身と体幹のつながりを高めるピラティスエクササイズ

①膝立ちでの股関節内転運動

下腹部と股関節内転筋群は筋連結があります。

そのため、

歩行の際膝が外側へシフトしやすい

体幹と下半身の連結が弱い

という方はぜひこのエクササイズを試していただけたらと思います。

①まず内ももにボールを挟んだ状態で膝立ちになります。膝立ちという姿勢は臀部の力も入りやすく、下半身の安定性を高めるのにとてもおすすめ姿勢の一つになります。

②次に息を吐きながら内ももを締め下腹部を引き上げるように力を入れてきます。すると徐々に内ももの筋肉と体幹の力が入るのが分かるようになります。このエクササイズを一日20回行いながら下半身と体幹のつながりを強くする練習をしましょう。

②四つ這い+ヒップエクステンション

こちらのエクササイズは下肢と体幹の位置をコントロールしながら正中軸の修正を行うエクササイズになります。

普段から姿勢が左右に傾きやすい

足の力に左右差を感じる

という人は自身の正中軸を修正するためにとても良いエクササイズです。

①まず四つ這いの姿勢になります。

②次に片脚を伸ばしながら地面から持ち上げていきます。このとき両手・片膝の3点支持により体幹と下肢のアライメントを正中軸上で保つように意識します。このエクササイズも左右20回ずつ行うようにしましょう。

膝痛がある人ほど「自己流運動」は危険

YouTubeやSNSで情報が溢れる今、自己流で運動を始める方も増えています。

しかし膝痛がある場合、合わない運動は逆効果になることも少なくありません。

特に注意が必要なのは深いスクワット、ジャンプ動作、強すぎるストレッチなどは専門家の評価なしに行うのはリスクがあります。

まとめ|膝痛改善の近道は「正しい身体の使い方」

膝痛は

✔ 年齢のせい

✔ 軟骨のすり減り

だけが原因ではありません。

身体の使い方を変えれば、膝はまだ楽になる可能性があります。

理学療法士としての臨床経験と、ピラティスによる動作改善を組み合わせることで、

「その場しのぎではない膝痛改善」を目指すことができます。

膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度、身体全体から見直してみてください。

理学療法士として回復期病院6年、整形外科クリニック8年勤務し、日々多くの方のリハビリや身体の不調に向き合ってきました。

その中で「予防・セルフケア」の大切さを実感し、STOTT  PILATES認定Fullインストラクターの資格を取得し理学療法士をしながらピラティスインストラクターとしても9年活動しております。

今では内臓ストレッチマスタートレーナー、BODY  CONTROL  PILATES認定産前・産後インストラクター、pifilAtes認定インストラクターとしても活動し身体の内側から整えるケアもお伝えしております。

このブログは医療とピラティス両方の視点から『身体が変わるヒント』をお届けしています。

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